生活と、そのほかのこと 12/11〜12/17号
食事と生活
12月11日(月)
見事に色づいたイチョウの葉が散り始めて、路上は黄色いカーペットを敷き詰めたよう。美しいけれど、歩行者や自転車にはなかなか危険だ。どなたかがいつも掃除をしてくれている。
週末にサボっていた原稿に手を付ける。危険な気配がしている。
夕食は、キムチ鍋。豆モヤシが好きでときどき食べたくなる。
12月12日(火)
いつもは電話やMessengerで気軽に連絡してくる方とミーティング。わざわざ時間を設定されたので何かあるのかと身構えてしまった。
思い立って、旧Twitterのアカウントを非公開にした。いっそ削除してもいいかとも思うものの、消してしまうと誰かに名前を確保されてしまうだろう。それは避けたい。3文字の名前にはほとんど意味も由緒もないけれど、15年ずっと使っていれば思い入れはある。
旧Twitterはほとんどチェックしなくなった。フォローしていた人たちもどんどん解除している。縁があったらまた会うだろう。なければそれまでだ。
夕食は出前にしたのだが、事件が発生。出前館で注文した商品が配達途中で消失してしまった。
結局、コンビニに買い物へ行って麻婆豆腐弁当を食べた。
12月13日(水)
自宅作業で原稿を片付けなければならないが、思うように進まず。あとから思い返せば体調がすでに悪かった。
夕食は、マクドナルドの宅配。
12月14日(木)
朝から喉が痛いような気がするし身体も重たいような気がする。これはアレだなと思いながら身支度をして出社。熱はないし咳が出るわけでもない。
夕食は、スーパーのすき焼き弁当。
FNS歌謡祭でやっていた三浦大知とさだまさしの「風に立つライオン」がちょっと異次元めいたパフォーマンスだった。こういうものをテレビで観られると嬉しくなる。
原稿の仕上げを済ませて早めに寝る。
12月15日(金)
風邪のような症状は治った気がする。朝イチで最終調整をして原稿を納品。この案件で知った人のことは別のところでも書きたい。
通勤しているうちにまた体調が悪くなってきたような雰囲気。熱も咳もないけれど倦怠感が強い。まあ寒いからねえ。
昼食に天下一品ラーメンを食べる。体調不良時は天下一品ラーメンなのだ。何のエビデンスもないけれど、少し前にテレビで誰かがそう話しているのを観てから真似している。
夕飯はUber Eatsで頼んだルーローハン。
12月16日(土)
やっぱり体調が悪い。寝よう。
夕飯はギョウザとシュウマイ。また出前を頼もうと考えていたが、妻がつくってくれた。
12月17日(日)
まだよくならない。いや、もしかしたらもうよくなっているのだろうか? 症状をよく検討すると花粉症のようなアレルギー性鼻炎の可能性も浮かぶ。
妻が出掛けたのでひとりで昼食にオートミールを食べる。お湯で戻してサッポロ一番塩ラーメンの粉末スープを少し溶かす。ジャンクな味でうまい。というか、このくらいパンチのある味にしないと食べられない感じがする。
夕食は寄せ鍋。また妻がつくってくれた。
『作品』の話
サガンを初めて読んだのは1年前のことで、上白石萌音さんのインタビューを観たのがきっかけだった。当時の職場には休憩スペースがなく、昼休みになると逃れるように本屋に通った。毎日、東京メトロ東西線に乗る。満員の電車のなかでもすぐに取り出して読めるように、薄い文庫本を持つようにしていた。小説を読んでいると息苦しさを忘れられるのは若者だけではなく、何年も働いている中年労働者にもその権利はある。『悲しみよ こんにちは』や『ブラームスはお好き』を読んでいるときのわたしは自由だった。サガンの主人公たちは悩んだり諦めたりしながらも軽やかだった。半世紀以上も前にフランスで書かれた小説なのに、そこにはわたしのことが書いてあった。同じ頃にシェイクスピアの『マクベス』を読んだ。そこにもわたしがいた。文学にはそういうことができる。
今朝、通勤のための本を選び直そうと本棚の前に立って『ブラームスはお好き』を手に取ったときには、1年前のことは何も思い出してはいなかった。電車に乗って本を開き最初の数行を読んでいるうちに、いろいろなことがどんどん思い出された。東西線でこの本を読んでいたこと、三省堂書店でこの本を買ったこと、あの日々は苦しかったこと、それでも本が手にあったこと、こういうものを書ければいいのになと思ったこと。いろいろなことを思い出した。文学にはそういうことができる。
次回は12月27日(水)に配信予定です。いよいよ年末ですね。
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